20歳の頃、私は本当にダメ人間で何も自分から打ち込んでいない日々を過ごしていました。
周囲にはカナダに留学に行ったりと頑張っている人間がいるのに、自分には「やりたい事さえない」という現実。
「あーしたい、こーしたい」という願望もなく「安全な道」を自然と選んでいました。
そんな自分に嫌気がさし、環境を変えたくて決めた「留学」。
語学学校で林檎の絵を見せられて「アップル」と答える、まさに1からのスタートでした。
そんな状況ですからホームステイ先ではまとめにコミュニケーションがとれません。
ほぼ引きこもり状態の私を勇気付けてくれたのは地元のダンス仲間との写真でした。
送別会の時の写真をいつも持ち歩き、折れそうな心をつなぎ止め、
アメリカの大学に入学するため、朝9:00〜21:00まで図書館にこもっていました。
留学当初はオレゴン州に居たのですが、大学入学とダンスを学ぶために向かった先はロサンゼルス。
ただし、後先考えずにロサンゼルスに来てしまったため、資金がほぼ尽きた私は住むところがなく、
途方に暮れていたとき、私を助けてくれたのは友人の姉でした。
日本から連絡先を聞いて、すがる思いで連絡したところ、こっぴどく叱られましたが、
しばらくルームシェアをしてくれて、いろんな大学の案内までしてくれました。
こんな経験が何度もあり、人の温情がなければ私はどこかで野たれ死んでいたでしょう。
振り返ると、この時に心から「人との縁」について感謝することを経験していたのかも知れません。
パサディナでの大学の頃、ダンスを学ぶお金なんてありませんでしたから、
ダンスをする環境が欲しければ自分で作るしかありませんでした。
大学のキャンパスの片隅で2人で始めたダンスサークル。
徐々に仲間が集まり出し、20人くらいまでに成長したころ、大学の発表会で作品を披露することが決まりました。
このときに、私達にダンスを教えてくれていたのが、現在のEn dance studioディレクターのPURIです。
大学のキャンパス内がスタジオでしたから、
自然とその場所には仲間たちが集まっていました。
私はこういった環境が好きだったので、10:00〜19:00まで毎日のように居座っていましたね。
しかし、ある時、その場所を使う事が大学から禁止されてしまいました。
新たな場所を探していた時にバレエスタジオへ「空き時間を貸してほしい」とお願いしたところOKをもらい、
初めて鏡付きの場所でダンスを学びました。
スタジオ代はみんなで出し合いましたが、先生も生徒もみんなが喜ぶ環境がそこにはありました。
この環境がEn dance studioの原点でした。縁で集まった仲間と過ごす最高の空間。
その縁は次第に大きくなり、今では日本で事業を行えるまでに成長してくれました。
私は商売を先に考えていたわけはありませんでした。
縁を大きくすることを考えていたら商売に繋がっていった・・・そんな感覚なんです。
昨今、ダンス市場が日本でも流行の兆しをみせ、中学校ではダンスが必須科目となるなど
社会的背景も市場を後押ししている状況が続いていますが、まだまだ発展途上の初期段階です。
ダンススタジオも現在の形が完成系ではなく、これからダンス業界が発展するにつれ、
さまざまなアイデアやサービスが生まれてくるでしょう。
10年前から考えると流行のダンススタイルやファッションなど大きく変わっており、
業界の移り変わりの早さを実感させられます。
その中でEnの使命は「ダンスの可能性を世界中に感じてもらう事」だと考えています。
ダンスで与える表現は国籍を問いません。
常に最高のサービス、最高の価値を届けるのだという想いでムーブメントを起こし、
世界を巻き込んでいければ、業界の最先端に足を踏み入れる事だったできるはずです。
ダンスエンターテイメントの可能性は無限大です。
多くの人を喜ばせる事で、興奮させ、若返らせる事だってできます。
ジェットコースターに乗っているときのような興奮感をダンスを通じて
味わってもらえたら本当に嬉しいですね。
その為に、ダンスだけに目を向けるのではなく「喜ばせる」というエンターテイメントの本質を
突く事が大切で、自分が良いと思ったアイデアには果敢に挑戦することが、
需要を追うのではなく、需要を創り上げる側に回れることなのかと思います。
Enは幸せな社会を創っていく「革命先駆者集団」でありたいと思っています。
その為にもEnの原点である人とのつながりを大切にし、デザインしていく事が必要だと考えます。
Enは人とのつながりで生まれてきました。
それであれば、私は関わる人の「良いところを見つけ」普段発揮できないような力を発揮させ、
人と人をつないでその輪を大きくさせることが使命です。
その為に、Enの経営理念があり、我々はそれを実践することで自分の使命を果たせると考えています。
①サプライズ
人々を驚かせ、感動させること。
②クリエイト
創意工夫し、未来を創りあげること。
③シェア
喜びを分かち合うこと。
何をするにも、それって業界が驚くことか?人が驚くぐらいのことなのか?
人を感動させられるレベルの事かを深く考え、未来に繋がるようにクリエイティブに仕上げ、
その喜びや感動を関わる方、全員で分かち合えるよう、仕事に励んで参ります。
Enの理念、コアバリューである価値観を理解してくれて、
一緒に未来創造に向けて冒険してくれる人と一緒に働ければと思います。
誰でも前例のないことに挑戦したり、自分のキャパを超える仕事に挑戦するときはリスクを感じるかと思います。
しかし、不安な気持ちよりもchallenge精神が凌駕し、必要なことであれば何事にもTRYできる人であれば
楽しく冒険できるかと思います。
実際に私がそうだったように「腹のくくり方」次第で人は変われます。
自分を追い込む環境があれば人は自ら動くのです。
Enに共有する価値観を共有し、成し遂げたい自分の姿がEnで実現できるのであれば、本当に嬉しく思います。
また、逆にEnがそういう人を引きつける場がEnであるように、
我々も甘んじることなく全力で頑張って参ります。